
「BB」って、正直ちょっとナメてました。
シマノのロッドには主に4つのグレードがあって、「BB」は一番下のエントリーモデル。上位機種と比べたら重いだろうし、見た目もいかにも入門者向けで、価格なりの"割り切った竿"なんだろうな……と。

ところが、実際にシマノ 26 ミッドゲーム BB 73MH190を使ってみると、その先入観はいい意味で裏切られました。
先に結論を言うと、「これがBB?」と唸るくらい、感度も剛性もしっかりしている。アマダイ・オニカサゴ・アジと、まるで調子の違う釣りを1本で気持ちよくこなせて、しかもエントリーモデルとは思えない完成度でした。
今回はその実釣インプレをお届けします。
概要
シマノ ミッドゲーム BBとは

ざっくり言うと、船のライトゲームより少し負荷の高い釣りを、1本で幅広くカバーできる汎用船竿です。
シリーズの中でも僕が選んだ「73MH190」は、食い込み重視の7:3調子にMHパワーを組み合わせた、全長1.9mの扱いやすいモデル。錘負荷は40〜150号と幅広く、アマダイやオニカサゴのような底を探る釣りから、コマセのアジまで、狙う魚を選びません。
穂先には柔軟なグラスソリッドを採用。

高負荷のオモリを背負っても穂先はしなやかで、魚の微かなアタリを"目で見て"分かる目感度の良さが最大の武器です。
そこは後半の実釣パートで正直に書くので、まずはスペックから見ていきましょう。
基本スペック:シマノ
26 ミッドゲーム BB 73MH190
| メーカー | シマノ(SHIMANO) |
| 全長/継数 | 1.90m/2 |
| 仕舞寸法 | 98.5cm |
| 標準自重 | 150g |
| 錘負荷 | 40〜150号 |
| 穂先 | グラスソリッド |
| カーボン含有率 | 89.8% |
| おすすめ度 |
4.50
|
- グラスソリッド穂先の「目感度」が優秀。細かなアタリが視覚で分かる
- 食い込み重視の7:3調子×MHパワーで、1本あれば幅広い魚種に対応
- ハイパワーX採用でネジレに強く、大物が掛かっても安心の剛性
- BBグレードとは思えない完成度。この価格で保証書付き
【使ってみた感想】
シマノ 26ミッドゲーム BB 73MH190

僕がこの竿で実際に釣った魚は、アマダイ・オニカサゴ・アジ、そしてキダイや赤ボラまで。調子のまるで違う釣りを、この1本でこなせたのが何よりの収穫でした。ここでは代表的な3つの釣りに分けて、本音のインプレを書いていきます。
60〜80号の小突きがしやすい!
アマダイ釣りで使ってみた感想

まずはアマダイ。
60~80号のオモリを使った、底を小突くような釣りで使ってみたところ、これがまぁやりやすい。
7:3調子ならではの張りとしなやかさのバランスが良く、オモリを小突いてアピールする動作がきれいに決まる。

穂先のグラスソリッドが柔軟なので、アマダイ特有の前アタリからしっかり食い込ませるところまで、違和感なく持ち込めました。
この一連の流れが気持ちいいんだよね。
低活性の"モゾッ"を見逃さない!
オニカサゴ釣りで使ってみた感想

次にオニカサゴ。この釣りでグラスソリッド穂先の「目感度」の恩恵を一番強く感じました。
オニカサゴは活性が低いと、なかなかハッキリしたアタリを出してくれません。それでもこの竿は、「ん、いま竿先がちょっと動いたか…?」という微妙な変化を目で察知できる。この"見える感度"のおかげで、渋い時間帯でもアタリを拾って掛けにいけました。

高負荷のオモリを背負いながらも穂先が繊細に入ってくれるので、低活性のもぞもぞしたアタリでもしっかり見える。オニカサゴ釣りにおいても非常に有用だった気がします。
硬すぎず、口切れ・弾きが少ない!
アジ釣りで使ってみた感想

最後にアジ。これも相性が良かったです。
まず、複数掛かっても余裕で耐えてくれる剛性。多点掛けでグッと重くなっても、慌てずに巻き上げられる安心感があります。

そして地味に効いてくるのが穂先の食い込みの良さ。
竿が硬すぎると、アジが1匹掛かったときに硬さで弾いてしまい、口の弱いアジは口切れで針が外れてしまうことがあります。でもこの26ミッドゲームBBは、
こういうストレスが少ない。グラスソリッドがアジの口に優しく追従してくれるので、掛けたアジをきちんと獲れる。剛性と食い込み、その両立ができているのがグッド!
気になったポイント
毎回ここは正直に書いています。
今回のミッドゲームBBで唯一"惜しい"と感じたのが、グリップでした。
「テクニカルアングリップ」ではない

ライトゲームXRなどに搭載されている「テクニカルアングリップ」は、手にしっくり馴染む特殊形状で、握った瞬間の一体感が本当に良かったんです。
ミッドゲームBBはサイドスライスEVAの握りやすいリアグリップで十分実用的なのですが、あの特殊形状に慣れていると、少し物足りなさを感じました。

ただ、XRの方が面積も広くて、金属パーツもところどころ効いていて、所有感はより上でした。
とはいえ、これは"上位機種と比べれば"という話。
BBグレード単体で見れば、マットブラックの質感は十分かっこよく、実釣で困る要素ではありません。グリップの高級感まで求めるなら上位機種、という住み分けだと考えれば納得できます。
26ミッドゲームBB
ライトゲーム(XR、BB)との違い・比較

普段使っている
・24ライトゲームXR 82HH170
・26ライトゲームBB 73H195
と比較してみます。
ライトゲーム(XR、BB)との比較表
ミッドゲームってライトゲームと何が違うの?
という疑問に、実際に使い比べた感覚でズバリ答えます。
← 表は横にスクロールできます →
| 比較項目 | 26ミッドゲームBB 73MH190 |
24ライトゲームXR 82HH170 |
26ライトゲームBB 73H195 |
| グレード | BB(エントリー) ハイパワーX |
XR(上位機種) スパイラルXコア |
BB(エントリー) ハイパワーX |
| 調子 | 7:3 調子 食わせ・置き竿◎ |
8:2 先調子 攻め・即掛け向き |
7:3 調子 食い込み◎・オールラウンド |
| 硬さ | MH | HH | H |
| 全長 / 自重 | 1.90m / 150g | 1.70m / 151g | 1.95m / 144g |
| オモリ負荷 | 40〜150号 ライトゲームより幅広い |
40〜120号 | 30〜100号 |
| 穂先の素材 | グラスソリッド 食い込み◎・目感度◎ |
カーボンソリッド 高感度・アタリが明確 |
グラスソリッド 食い込み◎ |
| 得意な釣り | アマダイ・オニカサゴ・ コマセ五目・夜イカ・ヤリイカ 重め仕掛け〜幅広く対応 |
ライトアマダイ・タチウオテンヤ・ビシアジ 手持ち誘いで掛けに行く釣り |
アジ・タチウオ・アマダイ・ ライトな底物全般 オールラウンドに1本で |
| 実売価格(目安) | 20,000円前後 | 37,000円前後 | 20,000円前後 |
| こんな人におすすめ | ライトゲームからステップアップしたい・重めのオモリ対応を1本増やしたい人 | 感度・即掛け重視・手持ちで積極的に攻めたい人 | まず1本コスパよくライトゲームに絞って対応したい入門者・サブロッド探しの人 |
※筆者実所有の竿との比較です。スペックはシマノ公式に基づきます。
以下に使用インプレがありますので、良ければ参考にしてみてください。
ライトゲームXR
【実釣インプレ】シマノ 24ライトゲーム XR(82HH170)を使ってみた感想
【魚種別】26ミッドゲーム BB
おすすめ番手の選び方
ミッドゲーム BBは全9アイテム。

結局どれを買えばいいの?
と迷いますよね。
そこで、シマノ公式の主要対応釣種表(★最適/◎適/〇可)をもとに、狙う魚で選ぶなら、この3本に絞ればOKという形でまとめました。
調子は「6:4(食い込み)→ 7:3(万能)→ H(パワー)」の3段階。
この並びで選べば、人気ターゲットのほとんどをカバーできます。
- ① 73MH190…アマダイ・オニカサゴ・アジ・夜イカなど「まず1本」の万能番手
- ② 64M230…マダイ・イサキ・ヒラメなどコマセ・食い込み重視の釣り
- ③ 73H190…アカムツ・石鯛・ヤリイカなど中深場&パワー系の釣り
迷ったらコレの万能番手(筆者購入モデル)
① 73MH190|アマダイ・オニカサゴ・アジ
| 調子/パワー | 7:3・MH |
| 全長/自重 | 1.90m/150g |
| 錘負荷 | 40〜150号 |
| 本体価格 | 24,000円(税抜) |
こんな魚に:アマダイ/オニカサゴ/アジ(ビシ80号前後)/夜イカ/根魚五目/タチウオ食い込みの良い7:3にMHパワーを組み合わせた、シリーズの中心的な万能番手。底を小突く釣りからライトなコマセアジまで、これ1本で回せます。
公式表でもアマダイ・オニカサゴ(LT)・アジ80号・夜イカが「★最適」。
「専用竿を何本も揃える前に、まず1本」という人に最もおすすめできる番手です。アマダイとオニカサゴはこのMH1本でまとめてOK。
コマセ・食い込み最優先
② 64M230|マダイ・イサキ・ヒラメ
| 調子/パワー | 6:4・M |
| 全長/自重 | 2.30m/138g |
| 錘負荷 | 40〜120号 |
| 本体価格 | 25,500円(税抜) |
こんな魚に:マダイ/イサキ/ヒラメ(泳がせ)/イナダ・ツバス/アジ(コマセ)6:4のムーチング調子で仕掛けを跳ねさせず、じっくり食い込ませる系。2.3mの全長がクッションになり、置き竿でも仕掛けを安定させます。
公式表ではマダイ・イナダ・タイサビキ・ヒラメ(LT)が「★最適」。コマセ五目やヒラメ泳がせをメインにやるならこの調子です。
中深場&パワー・掛け重視
③ 73H190|アカムツ・石鯛・ヤリイカ
| 調子/パワー | 7:3・H |
| 全長/自重 | 1.90m/150g |
| 錘負荷 | 50〜200号 |
| 本体価格 | 24,500円(税抜) |
こんな魚に:アカムツ・クロムツ/石鯛/ヤリイカ・スルメ/オニカサゴ(大型・数釣り)/アジ(重ビシ120号)7:3の食い込みを残しつつ200号まで対応。高負荷の中深場や、積極的に掛けていく釣りに強い番手です。
公式表ではアカムツ(LT)・石鯛・ヤリイカ・オニカサゴ(ノーマル)・アジ120号が「★最適」。
①の73MH190で物足りなくなってきた人の、パワーアップ用の2本目にも最適です。
ひと目でわかる|魚種別 おすすめ対応表
公式の主要対応釣種表から、代表的なターゲットだけを抜き出してみました
(★=最適/◎=適/〇=可)。
← 表は横にスクロールできます →
| ターゲット | ① 73MH190 | ② 64M230 | ③ 73H190 |
| アマダイ | ★ | 〇 | ◎ |
| オニカサゴ(LT) | ★ | - | ◎ |
| アジ(ビシ80号) | ★ | 〇 | ◎ |
| 夜イカ | ★ | 〇 | ◎ |
| 根魚五目 | ◎ | - | ◎ |
| マダイ | - | ★ | - |
| イサキ | 〇 | ◎ | 〇 |
| ヒラメ(泳がせLT) | 〇 | ★ | - |
| イナダ・ツバス | 〇 | ★ | 〇 |
| アカムツ・クロムツ(LT) | 〇 | - | ★ |
| 石鯛 | 〇 | - | ★ |
| ヤリイカ・スルメ | ◎ | - | ★ |
| アジ(重ビシ120号) | 〇 | 〇 | ★ |
※シマノ公式「主要対応釣種」表を基に代表魚種を抜粋。遊漁船によって使用する錘号数が異なる場合があります。
番外:さらに突き詰めるなら
上の3本で人気ターゲットの大半はカバーできますが、狙いを絞るならこんな選択肢も。
・大型青物の泳がせで獲りたい → 2.3mでクッション性の高い 73MH230/73H230
・イカや根魚を先調子でビシッと掛けたい → 8:2調子の 82MH180/82H190
・中深場のアカムツをガチで狙う → パワーのある 73HH210
とはいえ、「3本で幅広く楽しみたい」なら M → MH → H の①②③がいちばん無駄がありません。最初の1本なら、まずは万能の73MH190から入るのがおすすめです。
インプレ総括:
シマノ 26 ミッドゲーム BB 73MH190

「BBだと侮っていた自分を、いい意味で裏切ってくれた一本」
これが正直な総括です。
最安グレードだから他シリーズに比べて何か"割り切った"部分があるのかと身構えていましたが、そういう妥協は特に感じませんでした。グラスソリッドの目感度でアタリは明確、ハイパワーXの剛性で大物も安心、7:3調子でアマダイからアジまで1本対応。初心者でも扱いやすく、それでいて長く使える完成度にしっかり仕上がっています。
惜しむらくはグリップが上位機種の特殊形状でない点くらい。
それを差し引いても、この価格でこの実力なら十分すぎます。
船のライトゲームから一歩踏み込みたい人に、自信を持っておすすめできる万能竿でした。
それでは。
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